豪徳寺の家
Gotokuji House

東京都内の狭小敷地に建つ、面積や高さなどの法的な制限の中で目一杯に大きくつくった狭小住宅です。

「シンプルに生活するので物理的な広さはいらないけど、感覚的な広さは欲しい。」

この家はかなり割り切った考え方で建てられています。
間仕切りや扉はできるだけ設けない。区切ってあるのはトイレとお風呂のみです。LDK・寝室・個室などの用途は階ごとに分けてありますが、階段を空間の一部としてひと繋がりの空間になっています。

LDKにいたっては大きな3連の引き戸を開放すると、外と一体のスペースになります。
上の階や下の階、外部との視覚や聴覚による繋がりをつくることで、数値には現れない感覚的な広がりを持たせることを意識しています。

シンプルな生活ができれば、もう広い家は必要ないかもしれません。

Think small。(小さいことが理想。)

写真：中村晃